太極拳との出会い
楊名時健康太極拳の稽古を始めてからほぼ三十年になります。太極拳を一生の友として長く続けてこられたのも、大泉カルチャースクール土曜教室で中野完二先生に出会えたからこそです。とてもラッキーなことでした。中野先生は楊名時太極拳の師範であると同時に文化出版局の編集部長であり、また詩人でもありました。偶然にも当時私は医学関係の出版社で編集の仕事をしており、また児童文学を志しておりましたので、編集という仕事、文学への道というところでもお教えいただくところがたくさんありました。太極拳を通して人間的にも深く学ばせていただきました。太極拳と児童文学は、私の内部では車の両輪です。お互いに支え合って心とからだを整え、私を前へと歩ませてくれています。
師家の楊名時先生のお話をよく中野先生からうかがいました。お教室においで下さったこともあり、体の動きの品格ある美しさと共に、人々を包み込む心の広さ、しなやかさ、相手を思いやる優しさ、和の心、寛容の精神など、ふところの深い大きな大きな存在でした。たちまち魅了されました。この二人の師に出会い、この道を進んで行こうと自然に思うようになっていきました。
太極拳の魅力
太極拳の魅力は、ゆったりとした動きです。
心とからだが呼応して動くことで、精神と肉体のどちらも元気になれるということです。心とからだを呼吸がつないでくれることに感謝です。そして稽古を積めば積むほど奥が深く、一つ壁を突き抜けると、そのまた向こうに未知の世界が広がっているといったイメージです。スポーツの競技と違って決してゴールがないのです。高く、速くでもなく、低く、ゆっくりです。あせったり、緊張することもありません。肩の力を抜いて、どんな方でも、いつからでも、太極拳を楽しんで稽古することが出来ます。「健康へつながる楽しい道」であることが太極拳の最大の魅力ではないでしょうか。
楊名時健康太極拳・鶴の会
太極拳のお教室はそれぞれ基本を踏まえた上での個性があると思いますが、鶴の会では健康の維持と増進を大切にした稽古プログラムを実施しております。お教室の雰囲気は和を大切にしており、とても和やかです。初めての方でも先輩たちが優しく迎え入れてくれるので、すぐに仲よくなれます。ご病気を抱えた方でも、その方に合った動きをすることで、その方の健康度を大切にしています。無理に型にはめ込むことはありませんので安心してご参加ください。
